最高は求めなくてもいい!?満足した方が人生は楽しい|マキシマイザーとサティスファイサー。
こんにちは。
すずきだいきです。
あれ、このパソコンこの前、絶対一番安いと思って買ったのに、値下がりしてる!!オレのバカヤロー
だいき
あなたは買い物をするとき、商品をできる限りたくさん並べ、選択肢を増やして良いものを手に入れることが、満足度を最大化させると思い込んではいないでしょうか?
実は、その考え方には重大な落とし穴があります。
心理学者であるバリー・シュワルツ教授の研究から、どこまでも最高のものを追求し、選択肢をあまりにもたくさん広げることは、かえって後悔を増大させ、不満足を生み出し、不幸せに向かう原因のひとつであるということがわかっています。
モノが溢れ、選択肢が多いこの時代を生きる私たちにとって、どのような姿勢でいることが幸せに繋がるのでしょうか?
目次
選択肢が多いと、後悔が増える
「選べる」という状況は望ましく、好都合だと思われるかもしれません。まったく選択肢がない場合と比べれば、その通りでしょう。けれども、「あまりにも選択肢が多い中で何かを獲得したり、徹底的に探し出したりすることは、有害だ」と、今や科学者が説得力のある形で示しています。
ソニア・リュボミアスキー『リュボミアスキー教授の
人生を「幸せ」に変える10の科学的な方法』p.289
あまりにも多い選択肢は、後悔を増やす原因になります。
選択肢が多かった人々の方が少なかった人々よりも満足感が少なく、結果的には、後悔を感じることが多くなってしまうことがあるんだそう。
スワースモア大学の心理学者、バリー・シュワルツ教授は、その著書の『なぜ選ぶたびに後悔するのか』の中で、人間は「マキシマイザー」と「サティスファイサー」の2種類に分けることができると語っています。
マキシマイザー(追求者)の特徴
マキシマイザーとは、常に掘り出し物を求め、最高の選択を追い求める人たちのことです。
目の前にできる限りの選択肢を並べ、くまなく検討して、最高のものを選ぼうとします。
最高のもの以外では満足しない理想の高い人と言えるでしょう。
彼らは、服を探すときに何時間もかけて、ものすごい数の選択肢の中で値段と品質を比べ、試着をくり返します。
家を選ぶときにも、徹底的に調べ上げて、決まりそうになってもそこから何度も検討を繰り返し、なかなか決断できません。
誰かと付き合っていても、もっといい人がいるんではないかと常に考えたり、浮気にしたりしてしまうこともあるかもしれません。
本当に気にいるものを見つけるまで、諦めずに忍耐深く最高のものを追求し続け、もっと良いものはないかと常に目を光らせています。
なぜなら、手にするものは最高のものででなければ、気が済まないからです。
サティスファイサー(満足者)の特徴。
一方、サティスファイサーとは、「自分にとって十分に良い」と思える選択肢を見つけたら、それで満足してしまう人たちのことです。
その時、その場所で「そこそこ良さそう」と思えるものを選んでそれで良しとします。
彼らは人生の中で、「完璧などない」「絶対的な正解はない」という現実を受け入れているので、自分にとって足りないものを憂うのではなく、目の前のものを感謝して受け入れるという姿勢を持っています。
彼らは自分の中に基準なり原則を持っているので、基準にかなう品が見つかれば、その時点で、探すのをやめることができます。
サティスファイサーよりもマキシマイザーの方が満足度が低い
マキシマイザーは、サティスファイサーよりも初任給で言えば20%高い待遇で働いていて、客観的にはより良い仕事についると言えるんだそうです。
しかし残念なことに、仕事に対する満足度はサティスファイサーよりも低いんだとか。
追求して最高のものを手に入れようとするるのは、満足するためであるはずです。
しかし、マキシマイザーは良いものを手に入れたとしても、そこそこで良しするサティスファイサーよりも、満足度が低く、ストレスも高いのだというのです。
サティスファイサーは楽観的で、自尊心や生活満足度が高いのに対して、マキシマイザーは完璧主義的でうつ傾向があり、後悔や自責に念に苛まれることも多いとのこと。
なぜならマキシマイザーの幸せは、結果に左右されるものだからです。
一方、サティスファイサーは、今自分が好きでいいと思えるものを大切にしているために、幸せを満喫することができるんですよね。
完璧や最高を求めすぎることの弊害
まずまずで妥協すると、その選択によって最大の満足感は得られないかもしれませんが、十分なものでよしとせず、いつも完璧なものを探し求めるなら、確実に不幸せな気持ちと不満がもたらされます。
タル・ベン・シャハー『次の2つから生きたい人生を選びなさい
ハーバードの人生を変える授業Ⅱ』p.173
もしかすると、完璧や最高を追い求め続けることは、「ああしておけば」「もしこうだったら」という終わりのない思いに追いかけられることなのかもしれません。
その先には、欲求不満や後悔、不幸せが待ち受けています。
この世において、客観的にお得なものを追求すればするほど、実は比較の波に流されることになるのです。
比較できる幸せを追求して一時はそれを手に入れたとしても、人はその快楽に順応し、その幸福感はすぐに過ぎ去ります。
今の時代、今より質の高い新しい商品はすぐに発売されます。
時代の流行というものもあるでしょう。
だから、ベストであるものを常に探し回ったとしても、次の瞬間それはベストなものではなくなります。
であれば、私たちはベストなものよりも、十分といえるもので満足した方がお財布にも優しく、満足度も高くなるのではないでしょうか。
もっと質の高いものもあるかもしれません。
もっとコストパフォーマンスが高いものもあるかもしれません。
それでも、選んだものを満足する心があれば、選んだ後で後悔することもなくなり、「自分にとってはこれがいい」と思えるのです。
サティスファイサー(満足者)は自分を気にかける
ポジティブ心理学の代表的な研究者の一人でもあるリュボミアスキー教授は、サティスファイサーとして生きていくための方法の一つとして、「1週間にわたって時間ごとの行動を記録するように」勧めています。
自分の行動記録をつけていると、些細などうでもいい決断に多くの時間を浪費していることが気づくようになるというのがその理由です。
自分にとって、もっと時間やお金を使う価値がある別のものを判断できるようになるんだそうです。
最上級の物を手に入れるということを目的にしていると、もしそれを手に入れたとしても、いつの間にかもっといいものが目に飛び込んでくることになるでしょう。
自分の行動に気にかけていれば、周りと自分を比べたり、もっと良いものを手に入れたりすることよりも、大切な人との時間を大切にし、良い経験をする方が私たちにとって良いことであると気づくのかもしれませんね。
まとめ
いや、そんなのいらないよ。俺これで十分満足してるから。
だいき
豊かな時代に生かされているからこそ、もっと良いものをひたすら求めるのではなく、与えられているものに感謝しつつ生きることを大切にして生きていきたいですね!
マキシマイザーではなく、サティスファイサーになる選択をしましょう。
逆説的ですが、そのほうか幸せを見つける可能性を最大化(マキシマイズ)できるのです。
タル・ベン・シャハー『次の2つから生きたい人生を選びなさい
ハーバードの人生を変える授業Ⅱ』p.173
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