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夫婦関係のスペシャリストが語る「不幸せな夫婦のよくある失敗パターン」とは?

 
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ウェルビーイング・ライフコーチとして、身体的・心理的・社会的に充実した生活を送るための心理教育とコーチングを行なっています。

●ウェルビーイング心理教育ナビゲーター
●TCS認定コーチ

こんにちは。

すずきだいきです。

 

そんなの間違ってるよ!だからうちらはうまくいかないんじゃないか!

だいき

 

世の中には、5分間夫婦の会話を聞くだけで、その夫婦がその後、幸福な結婚を継続できるか離婚を選んでしまうのかを91%の確率で予想できる人がいるんだそうです。

それがジョン・ゴットマン博士です。

夫婦関係研究の第一人者である彼は、その結婚は成功だったのか? それとも失敗だったのか? を蓄積されたデータをもとに、即座に判断することができます。

 

ここでは、ゴットマン博士の『結婚生活を成功させる七つの原則』から失敗する夫婦が抱えている関係を悪くする要因について紹介していきます。

夫婦になると、それまでまったく違う家族で育ってきた2人が1つ屋根の下で生活をするようになります。

すると、お互いが大切にしているものが違うのでズレが生じ、問題が起こるのです。

 

いくら相手のことを好きだとか愛しているといっても、2人の大切にしているものが常に完全に同じであるということはありえません。

人は、最も近いと思っている人とでさえも、興味関心も違えば、何を大切にするかという優先順位や信条も異なるからです。

 

問題が生じたときに、それをうまく乗り越える技術があるかないかということが夫婦関係を大きく左右します。

 

ミシガン大学のロイス・バーブルッグと、ジェームス・ハウスの研究によると、

不幸な結婚生活者は

  • 約35%病気になりやすく、
  • 寿命を4年縮めることに繋がる

その反対に幸福な結婚をした夫婦は、

  • 離婚者や不幸な結婚をしている人たちよりも長生きし、
  • 病気にかかる率も低い

という結果が出たとのこと。

 

あなたの結婚生活は幸せでしょうか?

もし、そうでないとしたら不幸せな夫婦が陥る良くある失敗のパターンに陥ってしまっているのかもしれません。

 

出だしの悪い会話が悪い結果を生み出す

これまでの研究によれば、…出だしの悪い口論は、その間にいかなる緩和策をどちらかか出しても、必ず悪い結果に落ち着くと出ている。統計では、最初の三分間の会話と夫婦の相互作用を調べるだけで、96%の確率で結果を予言することができる。

出だしが悪ければ、まず悪い結果に流れていく。もし、出だしが悪ければ、それを続けるのではなく、中断し、一息入れて、出だしを正すことだ。

結婚生活にストレスを抱えている夫婦の多くは、問題解決を適切に2人のテーブルに乗せることができません。

一人ひとり大切にしていることが違う、人と人との関係では、基本的に調整が不可欠です。

しかし失敗する夫婦では、問題を共有する際、相手を責めることによってその会話を始めてしまうのです。

結果、問題が適切に扱われずにフラストレーションが膨らみ、お互いに対する嫌悪感が増大していくことになります。

 

ジョン・ゴットマン博士は、失敗する夫婦の会話は問題共有に向かう話し合いにおいて、「出だしが悪い」ということを指摘しています。

 

これは「自分が正しいのだから、相手にわからせなければならない」という思い込みに起因する攻撃的な態度です。

自分自身が正しいと思っていることによって、相手を正すのは、正義であり、自らの責任であるとも考えているのです。

 

しかし、正しさを全面的に押し出し、相手を屈服させることが夫婦関係においてどのような結果をもたらすことになるでしょうか?

愛情は薄れ、最悪な気分を味わうことになります。

 

夫婦関係において問題解決の方法には主に二つの選択肢があります。

1つは、建設的な方法です。

夫婦で問題を共有して、どのような対策を取ることがお互いにとってより良い選択であるかを話し合うという方法です。

もう1つは、破壊的な方法ということができるかもしれません。

問題の原因(主に相手)に対して、その問題の原因が相手であることを論証し、論破するというものです。

この場合、必然的に会話の出だしが不穏なものになっていきます。

 

夫婦関係を悪化させる4つの危険要因

夫婦関係にマイナス作用を引き起こす言葉には共通点があります。

ゴットマン博士は、夫婦関係に致命的な傷を負わせる代表的な危険要因が4つあり、害の強さの順に

  • 非難
  • 侮辱
  • 自己弁護
  • 逃避

であると指摘しました。

 

1、非難

一緒に生活する中で、いくらかの不満を相手に対して感じるのは当然起こりうることでしょう。

夫婦関係をより良くしていくためには、不満を取り扱うことも時には必要です。

 

不満は、相手に対する期待とその実際とにズレが生じた時に発せられます。

そこには「自分をこのように大切にしてほしい」とか、「自分はこういう結婚生活を期待している」という願望が隠れていて、お互いがより幸せになるための行動を探る道が広がっています。

 

しかし、それを非難に変えることで、関係は大きく悪化へと向かいます。

なぜなら、非難は相手の行動ではなく、相手の人格を中傷するものだからです。

 

ゴットマン博士は、“不満が非難に変わるのは、不満の後に「あなた、どうかしてない?」という人格への非難の言葉がつけ加わるからだ。” と指摘してます。

 

この失敗、結婚当初の私自身も身に覚えがあります。

 

私は問題が見つかったら積極的に対処して、即座に解決したいと思うタイプ。

一方、自分の考えを言葉にするのが苦手な妻は、問題が起きても大げさに取り扱わずに先送りにしたいタイプでした。

 

結婚当初、そんな妻に向けていた良くない口癖がありました。

「不誠実」という言葉です。

 

  • どうせ今ある問題が表面化して、自分自身をも苦しめるのに、成り行きに任せて何にも対応しないのは「不誠実」だ。
  • 話し合えば、もっとより良い選択肢が見つかるし、それを一緒に選ぶこともできるのに、夫婦での話し合いを遠ざけるのは「不誠実」だ。
  • 夫婦で決めたはずの取り決めをなあなあにして、なかったことのように扱って通り過ぎるのは「不誠実」だ。

 

本当にごめんなさい。あの時の自分を殴ってやりたい。

だいき

自分でも気づかない間に、問題解決を目的とはせずに、問題を追及して相手を攻め立てることを目的にしてしまっていたのかもしれません。

 

当時は、自分の考えと態度が絶対正しいんだから、ちゃんとわからせなきゃって思っていたんですよね。

相手を理解しようとせずに、自分なりの正しさで切りつけることが、どれほど相手と関係を傷つけるのかということを学んだ気がます。

 

2、侮辱

皮肉たっぷりの言葉の連続は、相手を侮辱するもの以外の何物でもない。相手の嫌がる名で呼んだり、相手が話しかけている時に、あらぬ方に目を向けて無視を装ったり、冷笑したり、相手の物真似をしたり、相手を挑発するような冗談を挟んだりするのも、侮辱として受け取られる。これは相手に自分への嫌悪感を抱かせ、夫婦関係に猛毒として作用する。

相手が自分を嫌悪していれば、問題解決はまず不可能である。侮辱は相手の再考する気を剥ぎ取り、両者の距離をさらに広げてしまう。

自分の思い通りにならない場面に遭遇すると、フラストレーションが爆発し、その先を見据えずに怒りをぶつけてしまうことがあるのかもしれません。

その時、相手を馬鹿にしてコケにするような侮辱という行動が現れます。

 

侮辱は、冷静に未来に向かって問題を解決させていくプロセスからお互いを遠ざけ、問題を脇において、相手を打ちのめすような行動です。

現状の不満に対する自分の提案が受け入れらなないと、たちまち相手を馬鹿にし始めてしまうことがあります。

話し合いに応じてもらえなかったり、問題解決の提案や相手への指摘を受け止めてもらえないと、今度は力任せに侮辱をするという行動で、自分が正しいという立場を主張するのです。

残念なことに、そのような行動が、状況をよくすることはありません。

 

確かに侮辱の前に、相手が自分にとっての大事な提案をはねつけたのかもしれません。

しかし、それが相手に対して侮辱するように自分を行動させているわけではないのです。

怒りを感じたとしても、それを爆発させるよりも、より良い状況がどのようにできるかを考えた方が賢明です.

 

3、自己弁護

非難、侮辱、そして弁解や言い訳は、厳格な順位で並ばない。それらはリレー競走のように、バトンを渡し合い、夫婦がどこかでリレーをやめないかぎり、果てしなく続く。

人の心理を考えるときに、自己弁護という行動をとることは理解できます。

しかし、自己弁護で良い結果を生むことはまずないということが研究からわかっています。

自己弁護をすることで、相手をひるませたり、謝らせることはできないのです。

 

なぜなら弁解や言い訳をすることは、相手を責めることにつながり、「問題の原因は、私ではなくあなただ!」というメッセージを伝えることになるからです。

 

正しさを振りかざして白黒はっきりつけようとすると、どちらかがどちらかを責めて、もう一方が自己弁護をするという構図が生まれます。

多くの場合、問題は解決せずに、非難、侮辱、自己弁護が繰り返されることなります。

もしそこで答えを出したとしても、ほとんどの場合、関係を犠牲にします。

相手との戦いに敗れて黒であることを引き受けることにした側は、納得感が薄く、何より相手からの愛を感じることができないのです。

 

4、逃避

典型的な会話では、聞き手は話し手に真剣に聞いていることを知らせるため、相手の目を見、相槌を打ち、「そうなの」とか 「へえ」とか、あらゆる伝達方法を使う。

しかし、逃避者は、こうした相手への発信をしない。彼は何も言わず、ただあらぬ方向へ目をやり、相手がどんなことを言おうが、聞く耳もたずの無感覚の石同然となる。

夫婦関係における危険要因の第四は逃避です。

向き合って話すよりも、逃げることが選ぶようになるのです。

 

多くの場合、非難、侮辱、自己弁護が繰り返された後にやってきます。

3つの危険要因で引き起こされたマイナス感情から生じる苦悩から逃げるために、避難しようとするのです。

 

しかし、このようにして対話を避けることは、結婚生活を避けることと同列の行為となります。

 

自分の正しさの秤で他人をコントロールしたいという願望

このような関係を傷つける行動は、「自分は正しいことを知っている」という立ち位置や考えで相手と接することによって生まれます。

相手を自分の思い通りにし、自分が大切にしているものを大切にするように押し付けることは、夫婦関係を悪くしても良くすることはありません。

 

相手の欠点を指摘することは、良かれと思っての行動であったとしても、非難や侮辱に発展したり、相手の自己弁護を引き出することにつながりやすいのです。

相手と自分の大切にしていることが違うということを認識するときに、私たちは戸惑ったり、相手を責めたくなるようなことが多いのかもしれません。

 

しかし、違いがあることはそもそも当然なのです。

その上で夫婦関係を成熟させていくときに、違いの中で弱さを補い合い、それぞれの強さを活かしていくことができるようになるのです。

 

足りなさを受け入れ合いつつ、信頼を育むことを選ぶ

多くの夫婦は

  1. 結婚生活を苦しいものと思う
  2. 話し合いを無益なものと感じる。問題を自分だけで解決しようとする。

という過程を経て、離婚を選ぶのだそうです。

 

もしかすると、今このブログを読んでおられる方の中にも、このような危険要因を抱えているという方もおられるのかもしれません。

 

しかし、結婚生活を苦しいものだと感じていても、話し合いを無益なものと感じてしまっても、その要因をいくつか取り除くことができれば変えられることもあるはずです。

結婚生活を苦しいものにする危険要因を減らし、お互いの意見を受け止め合える関係を築いていきたいものです。

 

完全な夫は存在せず、完全な妻も存在しません。

だからこそ、お互いの足りなさを受け入れつつ、信頼を育てていくことができればと思います。

ただ我慢を重ねて諦めるのではなく、より良い夫婦になれる取り組みはたくさんあるはずです。

 

まとめ

考え方が違うのは当たり前なんだ。相手の考えを受け止めながら、夫婦のためにできることを選んでいけるといいな。

だいき

本当に心当たりがあることがありすぎてびっくりでした。

その時は自分が正しいんだと思い込んでいたけど、全然相手のためにも夫婦のためにもなってなかったんだなと。

これからの夫婦関係に活かしていきます!

 

この本もぜひ!

 

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