人間を行動に駆り立てるものはなにか。「5つの基本的欲求」で自分の満たし方を知ろう。
こんにちは。
すずきだいきです。
選択理論を学ぶと、
- 人がどのように行動するのか?
- なにによって満たされるのか?
- どうすると満たされないのか?
と、いったことがわかってきます。
ここでは人間の動機付けの先天的な要素である”5つの基本的欲求”について解説していきます。
5つの基本的欲求
アメリカ人の精神科医であるウィリアム・グラッサー博士が提唱した選択理論心理学では、「人間は遺伝子に組み込まれた”5つの基本的欲求”を満たすために行動している」と説明しています。
基本的欲求は以下の5つです。
- 愛・所属の欲求
- 力の欲求
- 自由の欲求
- 楽しみの欲求
- 生存の欲求
人間の生まれてから死ぬまでのすべての行動は、この”5つの基本的欲求”によって動機づけられているっていうんですね。
つまり、この”基本的欲求”を満たすために、人間は内側から行動に駆り立てられているというわけです。
誰もが持っている”基本的欲求”ですが、人によって満たし方と強弱は異なります。
愛・所属の欲求
“愛・所属の欲求”は、自分以外の誰かとの関わりの中で満たされていく欲求です。
なので、誰かと協力してでなければ満たすことができません。
人との協力が必要になるので、”5つの基本的欲求”のなかで最も満たすことが難しいものであるといえます。
- 人を愛したい
- 人からも愛されたい
- あの人と一緒に過ごしたい
- あの人と話したい
- あの人になにかをしてあげたい
- 仲間が欲しい
こんな思いになるのも、”愛・所属の欲求”からくる遺伝子の指示だということですね。
誰かと仲良く一緒に過ごしたり、話したり、協力したりすることによって、”愛・所属の欲求”は満たされていきます。
ちなみに、この「愛」と「所属」というのは、全く同じではありません。
関係に求める「深さ」と「広さ」言い換えてもいいものです。
人によっては、多くの人と仲良くすることは求めていないけれども、自分にとって大切な特定の人との関係の深さを求める人がいます。
そういう人は、「愛」の欲求が高いといえます。
あるいは、一人ひとりとは深い関係になる必要はないけれども、なんらかの組織に所属したり、特定のグループの一員であるということで満たされるという人がいます。
そういう人は、「所属」の欲求が高いということです。
力の欲求
“力の欲求”は自己価値に大きく関わる欲求です。
- 認められたい
- 評価されたい
- 達成したい
- 貢献したい
- 諦めたくない
- 人よりも優位に立ちたい
- 競争に勝ちたい
- 思い通りにやりたい
- 人を従わせたい
- 自分を正当化したい
これは、他の動物にはなく、人間独特の欲求です。
“力の欲求”は自分の価値を感じることができる行動に、その人を駆り立てます。
「誰かの役に立ちたい」って思う気持ちってすごく大事ですよね。
でも一方で、人の欲求充足の邪魔をしながら”力の欲求”を満たそうとすると、人間関係に大きな問題が起こります。
なので、他人の欲求充足の邪魔をしないかたちで”力の欲求”を満たす方法を学んでいく必要があります。
自由の欲求
“自由の欲求”は
- 他人の支配から逃れたい
- 自分の意志で選択し、決定したい
- 自由に行動したい
といった自己決定、自己選択によって満たされていきます。
“力の欲求”は自分の思い通りに他人をコントロールしようとするものであるのに対して、”自由の欲求”はそれから逃れようとするという相矛盾するものであるともいえます。
- 夫と妻
- 上司と部下
- 親と子
- 教師と生徒
といった関係で、この相矛盾する欲求がぶつかり合い、問題を起こすことがよくあります。
楽しみの欲求
“楽しみの欲求”のプロフィールが高い人は、好奇心旺盛で、
- なにかを学んだり
- 遊んだり
- 笑ったり
することが大好きです。
新しいことに挑戦し、よく学ぶので、成長していくことが得意であるともいえます。
グラッサー博士は、良い関係を持つ最善の方法は、いっしょに学習する楽しみを持つ」ことだと述べています。
引用:青木仁志、柿谷正期『人生を楽しく幸福に生きる法』
“楽しみの欲求”を満たす「なにか」を見つけて、一緒にとりくんでいくことが、人と協力したり、仲良くなったりするための最善の方法なんだってことですね。
生存の欲求
最後に、生命維持に関する欲求が”生存の欲求”です。
代表的なのは
- 食欲
- 睡眠欲
- 性欲
といったものですね。
ほかの4つの欲求が心理的な欲求であるのに対して、この”生存の欲求”だけは、身体的なものです。
危険なことを特に嫌がる人は、”生存の欲求”が高いということができます。
逆に”生存の欲求”が低いと、なにか無茶なことををするのも平気だったりするわけですね。
基本的欲求は、先天的で変わらないもの
この”基本的欲求”は遺伝子に刻まれた人間の初期設定であるので、先天的で変わることがありません。
動機付けに関わる先天的なものは、”5つの基本的欲求”から考えることができます。
具体的にどのように”5つの基本的欲求”を満たしていくのかについては、生まれてから学習するその人オリジナルの”上質世界”という願望が関わっています。
こちらは動機付けの後天的な要素です。
自分はどのように満たされるのか?
“5つの基本的欲求”のどのプロフィールが高いのか、低いのかということを意識することによって、自分がどのように満たされるのかを理解していくことができます。
ある人にとっては嬉しいことでも、ある人にとっては絶対にしたくないことがあったりします。
それは、この”基本的欲求”のプロフィールの違いから生まれるものです。
自分ではどの欲求が高く、どの欲求が低いのか?
ぜひ、考えてみてください。
常に何らかの欲求を満たすために私たちは行動しているわけですが、自分の欲求をより満たしていく行動が意識できるようになれば、今よりもっと幸せに生きていくことができるはずです。
欲求の違いを知って、相手を理解していく
自分の”基本的欲求”のプロフィールと、他人の”基本的欲求”のプロフィールって違いがあるんですよね。
このことが理解できるようになると、自分本位の要求を相手にしないようにできたり、他者と良い関係を築いていくためにはどうすればいいかが見えてきたりします。
私たちは自分ひとりでは、幸せになることはできません。
だからこそ大切な人との関係を、良いものにする対応を知っていくことが大切になります。
グラッサー博士は「相手の欲求充足の邪魔をしないで、自分の欲求を満たしていくこと」の大切さを語っています。
相手から奪い取っていくのではなく、貢献していく存在になれたらいいですよね。
まとめ
選択理論心理学の”5つの基本的欲求”を解説してみました。
いかがでしたでしょうか?
どのようなものであれ、私たちがしている行動のすべてはなんらかの”基本的欲求”を満たすためのものです。
そう考えると、あの人のしているあの行動が少し理解できるようになるかもしれません。
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