何もできないわけじゃない?人が落ち込みを選択する理由を説明する

こんにちは。
すずきだいきです。
もう無理。僕ダメだ。えーん、、、
だいき
通常、誰かが落ち込んでいる時、私たちは何か良くないことがあって、その結果として落ち込んでいるのだ考えます。
しかし、それを否定した人がいます。
選択理論心理学を提唱した精神科医であり、心理学者でもあるウィリアム・グラッサーは、人が落ち込むのは外的な原因があるからではなく、目的があって落ち込みという行動を選択しているのだと説明しました。
人は大きな失敗をした時や思いどおりの結果が得られなかった時、落ち込むという行動を選択します。
多くの人は、それが自然な反応であり、当然の行動で、それ以外の選択肢はないように考えているのかもしれません。
しかし、実際には別の選択肢があり、私たちはそれを手に取ることができるですよね。
グラッサーは、「落ち込んでいる」のではなく、「落ち込みを選択している」と考えるべきとの理由から、”落ち込み”に”行動”をつけて「落ち込み行動」と呼びました。
ここでは、「落ち込み行動」について解説をしていきます。
落ち込み行動とは?
私たちが落ち込むのはどのような時でしょうか?
- 失敗が続いた時
- 失恋した時
- 人の信頼に応えることができなかった時
- 自分では荷が重すぎると思う責任を任された時
- 自分では失敗すると考えた時
多くの人は、このような原因の結果、人は落ち込むと考えています。
しかしグラッサーは、落ち込みは原因の結果ではなく、目的に向かって選ばれた「行動」であると説明しています。
- やる気がわかない
- 誰とも話せない
- 文句や愚痴ばかりを言う
- ため息
- ダメな自分ばかりを主張する
- 引きこもる
落ち込みに伴うこのようなものはすべて、私たちが選んだ目的に向かう行動だというのです。
私たちはほとんどの行動を選択している
落ち込みは自分の選択であるという私の主張を確かめるために、一時間程度、何か違った選択を無理にでもしてみればいい。違った状況で、身体的にハードなことを何かしてみれば分かるだろう。
もし、落ち込んでいる時に無理やりでも、身体にハードなことをしてみると、私たちの感情にはどのような影響があるでしょうか?
おそらく、ただ”落ち込み行動”にとどまり続けている時よりも、スッキリした気分になるはずです。
確かに落ち込んでいるときに、していることや考えていることを、何も変えずに”落ち込み感情”だけを変えることはできません。
なぜなら、人間は感情を直接コントロールすることはできないから。
しかし、人間には感情を直接コントロールすることはできなくても、他の行動を選ぶことによって、感情を変えることができます。
落ち込みであれなんであれ、人は自分の行動を選ぶことができ、その行動には目的があり理由があるのです。
落ち込みを選択する理由
グラッサーは「人が落ち込みを選択する3つの理由」を説明しています。
1、怒りを抑えるため
- うまくいかない
- 願った通りにならない
- 予定通りにならない
こんな時に、多くの人は怒りを覚えます。
赤ちゃんは泣いて怒りをあらわすことによって、自分の必要や満たされていないことを表現します。
しかし、人は成長するにつれて怒りが通用しない場面に遭遇することになります。
そうすると、今度は落ち込むという行動を学習し、選ぶようになっていくんですよね。
「怒りの次に覚える感情は”落ち込み”である」とグラッサーは語りました。
実は私たちは「怒りでは得られないものを得るため」に落ち込みという行動を学んだというのです。
なぜなら、怒りにはデメリットがあるから。
怒りに身を任せていると人はエネルギーをすごく消費します。つまり疲れるんですよね。
しかし、落ち込んでいれば、それを避けることができます。
また、怒っている時には、人に危害を加える可能性も高くなります。
願っていることと実際の見えていることとのギャップが大きいと、人はフラストレーションを感じて、誰かのせいにしたり、その責任を追求するあまりに、攻撃的になることで自分の精神バランスをとろうとすることがあります。
落ち込み行動では、そのような攻撃性を下げてフラストレーションに対応することができます。
2、助けを求めるため
落ち込みは、お願いをすることなく人に助けを求める方法である。恐らくこれは、援助を求める最も強力な情報提供であろう。その強力さ故に、多くの人がその苦痛にもかかわらず、他の人をコントロールしようとして落ち込みを選択する。
落ち込んでいるときに、誰かから声をかけてもらった経験はあるでしょうか?
これ、実は落ち込むという行動を人が選ぶ目的の一つなんですよね。
私たちが落ち込んでいると、周りの人が心配して声をかけてくれる可能性が高くなります。
落ち込み行動には
- 自分は困っている
- 助けを必要としている
- 自分ではどうにもならない問題にぶつかっている
ことを直接伝えなくても、暗に汲み取ってもらうように働きかける効果があります。
自分から申し出ることなく、相手から助け得ることができるので、力の欲求が満たされます。
人に遺伝子に先天的に備わっているとグラッサーが説明する、5つの基本的欲求の1つ。
認められたい、人を従わせたい、人よりも優位に立ちたい、評価されたいといった自己価値に大きく関わる欲求
プライドがあるために、直接的には人に助けを求めることができなかったとしても、落ち込み行動によって、周りの人に助けてもらうことができるのです。
つまり、落ち込み行動には、
- 周りの人の親切な行動を引き出すことができる
- リスクなく、人に気遣ってもらえる
- 惨めであるという気持ちと引き換えに、人を一時的にコントロールすることができる
というメリットがあるのです。
3、挑戦を避け、失敗から遠ざかるため
私たちは落ち込むことで、したくないこと、または恐れていることを、しない言い訳としている。誰かが、その避けていることを実行するように言えば、たいていは同意して次のように言う。「おっしゃる通りです。でも、今は落ち込んでいて、それどころではないのです。」
落ち込みを選ぶことにって、私たちはしたくない行為をしない言い訳を用意することができるんですよね。
落ち込み行動は、新しいことをするエネルギーがないということを表現し、自分が新しい行為をする結果を見ないでいることができます。
それは、失敗した時に感じる心理的なダメージから身を守ることにもなります。
- 気分が乗らない。
- 頭ではわかっているんだけど、、、
- やりたいとは思っているんだけどね。
このような態度をとることにより、何かに挑戦して、誰かから文句を言われるという可能性を無くし、うまくいかなかったという現実を見ないでいることができるのです。
落ち込みから立ち直るためには?
落ち込みにはメリットがあり、私たちが選んだ行動であるということを認識すると、私たちにとって新しいことを選ぶ創造性が働きやすくなります。
落ち込むのは当然で、避けられないものではなくなるからです。
落ち込み行動を続けることも、落ち込みとは違う行動をすることも、私たちは選べるのです。
まず、自分が落ち込みを選んでいる。ということを自覚すること。
落ち込み行動を理解しつつ、それに変わる自分より良くを満たす行動は何か?と考えていくと、次の一歩が見えてくるはずです。
まとめ
落ち込む気持ちもわかるけど、落ち込みから立ち直ることも自分で選べるってことなんだな
だいき
人は目的に従って行動しています。
行動が持っている意味と目的を理解すると、より良く自分の歩みをコントロールできるようになるんですよね。
学んだことで生き方を変えよう。そして一歩を踏み出そう。
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